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illuminae

洋書 ブックレビュー

今日ご紹介するのはilluminaeです。

 

Illuminae (The Illuminae Files)

 

星5つ!★★★★★

 ストーリー  ★★★★★

 キャラクター ★★★★

 読みやすさ  ★★★

 ボリューム  ★★★★

 

 

この本はすごく変わっていて、物語長で書かれているページがありません。表紙にもTHE ILLUMINAE FILEとあるようにファイル形式ですべてが描かれています。インタビューの書き起こしやメッセージのやり取りなどを通じて読者の頭の中で物語をつないでいきます。

初めはあまりに普段読む本と形式が違いすぎて戸惑ったし、読みづらかったのですが、慣れてしまうとすごく面白いです。100ページを超えてしまえば大丈夫です。

 

宇宙が舞台のSci-Fiです。先ほども言ったように物語形式ではないので主人公、と言っていいのか悩みますがKadyという女の子を中心に進んでいきます。家族やボーイフレンド(別れたて)と離れてしまったKadyが同じスペースシップに乗っている大人たちが隠していることを探っていく様子を一緒に謎を解明していく感覚で味わうことができます。

ちなみに、メールのやりとりなど1ページにそんなに文字がないことが多いので、見た目ほどのボリュームではありません。分厚いから、という理由で読むのをあきらめるのはもったいないです!!

ネタバレになってしまうのでこれ以上はご自分でどうぞ!Sci-Fiが好きで、普段とちょっと違ったものを読みたい方はぜひ。普段Sci-Fiは読まない方でも楽しめる作品だと思います(私自身Sci-Fiはあまり読まないので)。

 

Audio Book版も好評です。私自身最近聞き始めたので詳しいレビューはできませんが、多くのAudio Bookでは1人のナレーターが声色を変えて複数のキャラクターを演じ分けているのに対して、この本の場合多くのナレーターを起用しているので(おそらく登場人物の数だけ)、ドラマCDのような感じです。もちろん、ノーカットです。

 

Illuminae: The Illuminae Files, Book 1 (Unabridged)

Illuminae: The Illuminae Files, Book 1 (Unabridged)

 

 

 

以下、ネタバレになりますのでご注意ください。

 

AIDANが途中からどんどん怖くなっていく上に、夜に読んだので何度か背筋がゾクッとしました。AIでありながらKadyに対して何らかの感情を抱いていて、AIDAN自身もそれに戸惑いを感じているあたり特に怖かったですね。AIが今後さらに発展したら暴走することもあるんだろうか?なんて考えるとリアリティが増して余計怖くなりました。一見非現実的な話ですが、よく考えるとそう遠くない将来起こり得る話ってワクワクするけれど同時に怖くもあります。

 

キャラクターでいうとEzraがお気に入りです。Kadyも嫌いではないですが、Ezraの絶妙に軽くて絶妙にティーンエイジャーっぽいところが好きです。そんなわけでKadyとEzraのメールのやりとりが好きでした(読みやすいし)。ところが、途中からAIDANがEzraに成りすましていたのが分かったときは驚きました。AIDAN怖すぎる。そうでもしないとKadyが来ないと踏んだから・・・にしても怖いです。

 

The Phobos Viursも怖かったですね。疫病はThe Lunar ChronicleやLegend Trilogyでも出てきましたが、だんだん感染者が狂い始めるのが怖い。それを受けてByronが自ら命を絶ったのが正しいことだったのだろうけれど悲しかったです。全体的に死者が多いなという印象。結果KadyとEzraとAIDANしか残らなかったのでは?Kadyの周りの人もEzraの周りの人も助からなかったと記憶しているので。宇宙規模の戦争になったわけですからそれも致し方ないのかな。

 

全体を通して考えると、Kadyの強さはすごいな。母も死に、生きていたとしてもきっともう母ではない姿になっている。父もいない。元カレとも離れ離れ、というところからスタートして、Ezraの友達まで殺さねばならず、終いには1人でAIDANと戦わなければならなかった。私なら無理だな。わが身可愛さにそもそもHypatiaから出ないと思います(笑)ただ、強いし賢いだけではなくて向こう見ずで不安定な部分もあって、それをEzraがちゃんと指摘していたのがよかった。その強すぎる正義感と、一方で不安定な内面を考えるとEzraだけでなく、Kadyもちゃんと10代だなと思ってしまいます。

 

Geminaも同時に購入しているので近いうちに読みたいと思います。